ナチュラル花壇12のポイント
#1*コンセプト
キーワードは【ローコスト&ローメンテナンス】
わたしたちの提唱するお庭は花をきらさずにリラックスできる空間でありながら、お世話の時間は少し短く、しかもお金も沢山かからずに維持できる。そんなお庭がポールズガーデン流のナチュラル花壇です。
そのためには何から始めたら良いのでしょうか?私たちは植物の選択にポイントがあると思っています。ショップで何をどこに植えようかと悩むのもガーデニングの楽しみの一部ですし、良い株を選ぶ事も大切です。ただし、花壇の骨格を作る植物と季節の変化を感じさせてくれる植物とのバランス配分はもっと重要です。 素敵な花壇はここが上手に行われているのです。
植物の配置や分量のバランスが良いと、年間のトータルの作業量と植替えコストはかなり抑えることができます。どうしてかというと植物はどれも成長の差はあれ大きくなります。その過程で花が咲き、実がなるわけですが、花壇の大きさにあった屋台骨になる植物といずれ大きく育つもの、時期になると沢山咲くものを立体的に組み合わせていると、花が絶えないバランスの良い花壇が出来るのです。ベースをしっかり作れば2年目以降はかなり草丈も伸びてきて剪定も必要になるくらいに立派な花壇ができます。そこからはあまり手間もお金もかからないナチュラル花壇として楽しめます。
それから正しい土づくりをして植えた苗がしっかり育ってもらうこともポイントの一つです。折角思い悩んで購入した苗が育たないと残念ですし、考えて植えたものがひとつひとつ育つことでバランスのとれた美しい花壇になるでしょう。
育った植物の良さを損なわないために、病害虫の対策が必要になることもあります。伸びすぎてしまってどうしようと思い悩むこともあるでしょう。以降の章では基本的な考え方をまとめていますので、問題解決に導くためのヒントになるでしょう。
#2*理想の土のコンディション
良い土でないと花壇での植物は育たない。
農家の皆さんがせっせと植え込み前に土の手入れをしているのとガーデニングにおいての下地づくりは同じです。良い土とは水分と栄養をしっかり蓄えることが出来て、根に空気を送れる状態を指します。その為にはちょっと難しい言葉ですが団粒化(ダンリュウカ)していることが欠かせません。
大きさの異なる粒子が混ざり合うことで、水と空気(酸素)がよく通り根の成長と働きを活発にします。そこに堆肥などの有機質があればいうことありません。田んぼのような泥んこの状態では新しい酸素を送り込むことが難しいのです。
また土の酸度によって生育の影響を受ける植物があります。典型的なものは、アジサイの色が、時間が経つと買ったときと同じ色で咲かないなどで知られる酸性、アルカリ性の問題です。
一般的に植物は長く同じ土地で生育していると土壌は酸化してきます。そのためアルカリ成分の高い石灰などを使って中和します。しかしよく育っているナチュラル花壇に消石灰(ショウセッカイ)は刺激が強すぎて傷めてしまいますので、ここでは苦土石灰(クドセッカイ)や有機石灰などを散布するとよいでしょう。特に酸性にかたより過ぎると病害虫が発生しやすくなります。
酸度の偏りはどうやって測るのかはpH計(ペーハーケイ)を使います。ホームセンター等で簡単に入手できますので一度確認してみましょう。一般的にはpHが6.0~6.8くらいの範囲であれば問題ないと思いますが、中性を好む植物が多い日本の花壇の場合はこの範囲(pH6.0~6.8)を目指してアルカリ資材や酸性資材を使って土壌改良します。
また植物によってはツツジやブルーベリーなど酸性を好む植物もありますので、その場合は植えこむときに成分調整されていないピートモスや鹿沼土(カヌマツチ)を根鉢まわりに追加して花壇に植え込みます。そうすると葉数も増えて花も咲きやすくなります。
#3*植物の種類とバランス
植物の比率は一年草、宿根草(シュッコンソウ)、低木が
1:1:1の割合がおすすめ
一年草は沢山花を咲かせ、花期も長いものが多く花壇を明るくしてくれます。しかしながら一年で寿命を終えるため花を楽しむのは長くて半年ほどです。それ以降は植え替えをしなくてはなりません。 それに対して宿根草は毎年咲いてくれますが、花の時期が一年草より短いものが多く冬場に葉が残るものと地上部が枯れるものの2種類あります。
低木も花の咲くことを楽しむものと葉の様子を楽しむものがありますが、冬に落葉するものと常緑のものに分類できます。花壇では常緑と落葉の割合が、2:1くらいが冬場の落葉したときに全体がさみしくならなくて良いかなと思います。
*冬の環境は地域によってかなり異なりますので積雪量が少なくて冬もパンジーなどが咲いている地域の例として捉えていただければと思います。
他にも球根類、地面を這うように伸びる地被植物などを上手に組み合わせる事によって、一年中緑や花が楽しむことが出来て尚且つ入れ替える苗を少なくすることが出来ます。
#4*植物の色について
自然界の9割の花色は白、しかしながら販売しているものはそうではありません。
お店で取り扱う園芸品種は毎年沢山の改良された新品種が顔を揃え、興味を喚起します。ピンクを最大の筆頭に赤、黄、青、紫、オレンジ、また最近では黒や渋みの強い色など皆さんもご存知の通り
たくさん出荷されています。
また葉の色もカラーリーフとして沢山増えてきました。緑の葉に白いラインが鮮やかな斑入り(フイリ)植物をはじめ、黄色が鮮やかな黄金葉、葉の表面のテクスチャにも特徴的なものが多い白系の銀葉、個性的な茶色が覆う銅葉他にも南国ムードの赤やシックな紫などこちらもバリエーションが豊かです。
これらの色の組み合わせによって花壇が華やかになったり、シックな大人のテイストに変わったり、またシンプルな組み合わせをすることによって特定の品種が引き立つように見せることが可能です。
どんな仕上がりにするかは花色から考えても良いですし、葉の特徴から組み合わせても面白いですね。カラーリーフを例に考えて見ましょう
写真の大きな部分を占めているのは黄色の葉のコニファーにライムグリーンの葉もあります。この近くには花色がどういったものに関わらずベースが黄色です。ここにブルー・パープルなどの寒色系の花が咲く植物を追加すれば涼しげな演出が出来ます。その逆で同じベースにオレンジ・イエローなどの暖色系の花苗を追加することで温かみのある花壇に変化させることも可能です。こういう風に花の色の組み合わせだけでなく全体の色を考慮して追加する苗を変える事も雰囲気を変える要素になります。




