施肥 (せひ 肥料やり)についての最終回です。
ポールズガーデンではどのような肥料の与え方をしているのかお話します。
まず秋終りから冬の間の休眠期(活動を休止、もしくは非常に遅いペースでの成長期)
この時期は根の状態を良く春に向けて準備する大切な時期と捉えて、
根の処理や模様替えの移植などを行います。
その時に十分な土壌改良材として堆肥などを多くすき込みます。
これが遅効性肥料に当たります。
お礼肥えとは、ちょっと考え方が違い、成長のための下地作りと考えています。
その時に土中の酸性度を計り、酸性によっていれば石灰を加え適正なPh(ペーハー)に調整します。
(石灰の投入も立派な肥料やりの一部と考えています。)
その後、春のお彼岸を前後して成長が始まってきますが、
花が咲きにさいてくるものは、このときにジタバタしても効果のあることはできませんので
休眠期か、その前のシーズンでしっかり栄養補給を済ませておきます。
葉が伸びるものは、このころから少しづつ肥料を消費していきますので
緩効性肥料、ここでは等配合の粒状化成肥料を与えます。
すぐに効果はでませんが、3~6ヵ月効果が持続します。
(水遣りの頻度に影響を受けますが、6~9月まで効果があると考えます。)
その間、花芽の形成を見守り、花芽が膨らむころを見計らって、液肥を散布します。
即効性があり、1週間後には肥料の効果が見えてきます。
効き目は約3週間くらいなので、一ヶ月立った頃も
花芽形成が行われていれば、2回目の液肥の投入となります。
この2回は同質の肥料でも良いと思いますが、
それ以降3回目の液肥が投入されるようなタイミングでは、肥料の種類を変えます。
梅雨を前後して、年の天候の傾向を配慮した微調整が
この頃に必要なることが多いのです。
液肥3連投はなかなか無いのが、実際でしょうか。
雨が多いと病気の発生が多くなり消毒のタイミングと重なります。
このとき肥料分が多いと仮に病気が入ったときに重症化することが多く、
「薄くする、水のみ、種類をかえる」などの何らかの変更が必要になるのです。
そして梅雨明け後、ここで最盛期を迎えるものと、高温で休む植物に分かれますので
最盛期を迎えるものだけピンポイントの液肥を与え、
他は緩効性肥料の最後の肥効に任せます。
そうして秋の彼岸を迎えるころ、2回目の緩効性肥料を投入します。
秋は天気の変遷が激しく、台風もあり
春に比べて安定した温度帯に収まる日が少ないですので、
その年の傾向に合わせて、液肥の投下を判断しなければなりません。
ポイントは植物が欲しているときは、必要な植物だけ液肥をあげるようにして
あとは温度の下がり具合も地域による差がありますので、
肥料を残さないように、成長期のシーズンを終えます。
病気の発生と肥料の投与量は密接な関係がありますので、
無駄なく必要なタイミングで必要な分だけあげることを心がけています。
肥料編、5回に渡ってお話しましたが、参考になったでしょうか?
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